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証券会社と債権投資

債券投資とは、国や企業が資金を集めるために発行した債券を購入することを言います。債券には国や地方公共団体が発行する公共債、民間の企業が発行する民間債(社債)があり、償還期限も様々です。発行者の信用度が高ければ安心して、償還期限まで定期的に利息を受け取ることができます。なお、公共債は証券会社や銀行などで購入できますが、社債は原則、証券会社しか扱っていません。そのため、債券投資をはじめるなら、証券会社を選ぶと良いでしょう。こちらでは債券投資の仕組みをはじめ、メリットやリスク、証券会社の選び方などを分かりやすく説明。債券投資をはじめる前に知っておくと便利な基礎知識をご紹介します。

債券取引とは何か

債券はお金を借りる人と貸す人の橋渡しをする、借用証書のような存在です。日常生活ではあまり意識されることがありませんが、経済社会では大きな役割を担っています。債券とは何かという基本的なことから、債券投資について理解していきましょう。

債券とは

債券とは

債券とは、国や地方公共団体、民間の企業がお金を必要とするときに多数の投資家に向けて発行されるもので、それぞれ、国債、地方債、社債と呼ばれます。債券では、あらかじめ償還期限(満期)が決まっていて、その期限が来ると全額を返金することになっています。期限までの間は、使用料として利息が支払われます。

債券の特徴

債券の特徴

お金を借りる人と貸す人の橋渡しという点では、銀行の役割と似ています。銀行を介した場合、借り手は預金者を意識することはありませんが、債券の場合、お金の貸し手(債券保有者)は借り手(債券発行者)の信用状態を意識する必要があります。というのも、借り手が満期の前に倒産するようなことがあれば、貸したお金が戻らない可能性があるためです。

また、貸し手にとっては一般的に定期預金よりも高い利息が得られる、借り手にとっては一度に多数の投資家から大量の借入ができるという特徴もあります。

さらに大きな特徴として挙げられるのが、債券は売買できるという点で、償還日以前に市場で債券を売却し、現金化することができます。特殊な場合を除いて、債券発行者の承諾を得る必要もありません。ただし、すべての債券が市場で売却できるとは限らず、証券会社に買い取ってもらうケースも多くあります。また、債券の売却では、証券会社に売買委託手数料の支払いが必要です。

債券の格付け

債券の格付け

債券を取引する(投資する)ということは、債券発行者に対してお金を貸すことを意味します。そのため、取引の際には、発行体の信用力をしっかりと見極めることが重要です。近年は情報開示が進んだことや、インターネットが発達したことにより、企業の財務情報を入手しやすくなりましたが、企業の信用力(支払い能力)を個人が判断することは容易ではありません。そんなときに役立つのが、企業の信用力を専門に分析する格付会社が評価した格付情報です。

国や地方公共団体、企業など発行体が発行する個別の債券について、約束通りに元本と利息が支払われるかどうかの確実性を、一定の符号で表示したものを、債券の格付けといいます。

格付けは格付会社のホームページなどで無料公開されています。格付けの符号や定義は会社によって若干異なりますが、一般的には信用リスク(返済ができないリスク)が小さい方から順にトリプルA(AAAやAaaと表記)からCまでの9段階評価で、トリプルB(Baa、BBB)以上が投資適格債と呼ばれています。このように債券は格付けされるため、高く格付けされる発行体は低コストで資金を調達できることになります。

同じ発行体でも、格付会社によって、格付けが異なる場合もありますので、各社の情報を見比べることが重要です。また、格付けが的確でなかったとしても、何ら保障されるものではありませんので、あくまで参考として利用する必要があります。

主な格付会社
債券の格付け

日本での債券の主な格付会社として、次の5社が挙げられます。

  • ムーディーズ
  • スタンダード・アンド・プアーズ
  • フィッチ・レーティングス
  • 日本格付研究所(JCR)
  • 格付投資情報センター(R&I)

債券の種類

債券には様々な種類があり、多くの債券が発行されています。ここでは債券の性格などで分類して、説明していきます。

利子の支払い方法など形態による分類

利子の支払い方法など形態による分類

債券を利子の支払い方法によって分類すると、利付債と割引債にわけられます。利付債とは、発行者から債権保有者に定期的に利子が支払われる債券のことで、その中に固定利付債と変動利付債が含まれます。一方、割引債とは、あらかじめ利子相当分が割り引かれた価格で発行され、満期になると額面金額で償還される債券です。

その他、新株予約権付社債や資産担保証券、デリバティブを使った仕組債などがあります。

発行体による分類

発行体による分類

「公社債」とも呼ばれる債券ですが、これを大きく2つにわけると、国や地方公共団体、政府関係機関が発行する「公共債」と、民間企業が発行する「民間債」にわかれます。

公共債
まず、日本国が国として発行する「国債」があります。この中で、満期償還までの期間や利子の支払い方法などにより、中期国債、長期国債、変動利付国債などに細分化されます。また、都道府県や市町村が発行する「地方債」、政府と関係の深い特殊法人が発行する「政府関係機関債」などもここに含まれます。
民間債
民間企業が発行する債券として「民間債」があります。そのうち、一般企業が発行するものが「社債」、特定の金融機関が発行するものが「金融債」です。「社債」はさらに、普通社債、特定社債、新株予約権付社債に区分されます。
外国債
国内債以外の債券を指します。つまり、債券が発行される市場、発行体の国籍、債券の利払いや償還が行なわれる通貨のうち、いずれか一つでも日本(日本円)以外の債券のことです。

償還までの期間による分類

償還までの期間による分類

償還までの期間による分類には明確な基準はありませんが、主に下記のように区分されます。

  • 短期債:償還までの期限が3年未満
  • 中期債:償還までの期限が3年以上7年未満
  • 長期債:償還までの期限が7年以上11年未満
  • 超長期債:償還までの期限が11年以上

担保の有無による分類

担保の有無による分類

民間の事業会社が発行する「社債」は担保の有無により、担保付社債と無担保社債に分類され、担保付社債は担保の対象によって、さらに物上担保付社債と一般担保付社債にわけられます。

物上担保付社債
社債の発行会社が保有する特定の物的財産(土地、工場、機械設備、船舶など)を担保としている債券です。
一般担保付社債
発行会社が特定の担保をつけなくても、社債権者が会社の全財産について優先弁済を受ける権利(民法の規定による一般の先取り特権に次ぐもの)を有することを認めるものです。「電気事業法」による 10電力社債、「放送法」による放送債券、「東京地下鉄株式会社法」による東京交通債などがこれにあたります。
無担保社債
担保が付いていない社債のことをいいます。社債の発行基準の緩和に伴って、現在大半の社債は無担保で発行されています。

新発債と既発債

新発債と既発債

新たに発行される債券を新発債(しんはっさい)。一方、すでに発行されて市場で流通している(売買されている)債券を既発債(きはっさい)といいます。

債券取引の仕組み

債券は保有している間に定期的に利子を受け取ることができて、満期になると元本が返ってくるという仕組みになっています。ここでは債券取引の流れや債券市場の仕組み、利率や利回りとの関連などについて見ていきます。

債券取引の流れ

債券取引の流れ

債券の売買取引の方法には、証券取引所で行なわれる「取引所取引」と、取引所を通さないで証券会社と投資家で取引を行なう「店頭取引」の2つがありますが、ほとんどの債券は、「店頭取引」で売買されています。過去に発行されて現在市場に流通している(既発債)を購入する場合には、証券会社に依頼して、市場から買い付けしてもらうケースもあります。

債券の購入

債券の購入

個人投資家の場合、証券会社などの金融機関で口座を開設し、購入代金を払い込み、預かり証を受け取って手続きが完了。購入した債券も、金融機関へ預けることが一般的です。機関投資家の場合もほぼ同様ですが、売買取引(約定)は主に電話で行なわれます。頻繁に投資を行なっている場合、その日の相場の状況や金利の見通しなどを金融機関の担当者が連絡してくれます。自分の買いたい値段をあらかじめ連絡しておいて、その値段になるまで待つか、その時点の値段で約定するか判断します。取引ができると電話で報告があり、証券会社との間で書面によって取引内容を確認。債券の保管場所や資金決済の方法など、取引に関する事項についても確認します。

発行後の債券の管理

発行後の債券の管理

発行された債券の管理に関わる事務には次のようなものがあります。

  1. 債券の売買に関する証券と決済代金の受け渡し
  2. 債券の利息・償還金の受け取りに関する事務
  3. 債券の残高管理
  4. 税金関連の事務
  5. 転換社債型新株予約権付社債の転換請求事務と新株予約権付社債の行使事務

債券の現物を投資家が保管している場合は、投資家自身が行なう必要がありますが、多くの場合、債券を預かっている金融機関が代行してくれます。

債券の価格と金利の関係

債券の価格と金利の関係

債券の価格は、金利と連動して日々変動します。その価格変動により、債券の投資収益、つまり「利回り」も変化します。金利が上昇すると債券の価格は下がり、逆に金利が低下すると債券の価格は上がります。そのため、金利上昇が予想されるときは、長期の債券ほど、購入の判断を慎重にすることが必要です。

債券の利率と利回り

債券の利率と利回り

利率とは毎年受け取る利子の額面金額に対する割合のことで、利回りとは利子も含めた年間収益の投資金額に対する割合のことです。利回りを決定する要因は「債券価格」「表面利率」「残存期間」の3つ。このうち、表面利率(クーポン)と残存期間は常にわかるので、残りの債券価格が分かれば利回りを計算できます。債券価格については、日々の債券市場から知ることができます。

債券市場において、価格や利回りを形成する指標として一般的に使われるのが「国債の新発利回り(長期金利)」と「債券先物の価格」です。これらの指標は、債券市場の中で発行額が一番多く、また一番取引されている「長期国債(10年)」に関わるものです。すべての債券は、これらの指標を参考に様々な要因を織り込みながら取引され、価格が形成されています。

債券取引のメリットとリスク

債券取引にもいくつかのメリットとリスクが挙げられます。それぞれを十分に理解した上で、債券取引ならではのメリットを生かした運用をしていくことが大切です。

債券取引のメリット

債券取引のメリット

債券投資は比較的リスクの低い資産運用といわれ、様々なメリットが挙げられます。

目的に応じて選べる種類が豊富

債券は国や自治体、一般企業など様々な発行体から発行され、非常にバラエティー豊富です。安全性は高いが利率は低いものや、信用度は劣るが利率は比較的高いもの、あるいは、満期までの期間が短いものから長いものまで、その種類は多種多様です。投資家は多くの債券の中から、目的により近い債券を選んで運用することができます。

利子が比較的高い

債券の金利は一般的に定期預金などよりも高めに設定されています。国が発行する国債の金利は、一般金融機関の定期預金と比べて2~7倍程度高くなっています。そのため、預金と比較して高い金利収入(インカムゲイン)を狙うことができる債券投資は魅力ある投資のひとつといえます。

途中売却ができ、売却益が期待できる

債券は償還日を待たずに、途中で売却をすることができます。売却に際して、債券発行者の承諾も必要がないため、現金が必要になった場合などに便利です。この際、債券価格が購入時より上昇していれば、譲渡益(キャピタルゲイン)を得ることができます。

債券取引のリスク

債券取引のリスク

次の5つが債券取引のリスクとされています。大きな損を出さないためにも、リスクを回避するべく十分な注意が肝心です。

信用リスク

信用リスク

信用リスクとは、発行体の倒産などで債券の元本や利息の支払いが滞ったり、支払い不能が生じる可能性のことで、デフォルトリスク(債務不履行リスク)ともいいます。元本や利息が約束通り支払われるかどうかの確実性(安全性)は、発行体である会社等の収益力や安定性(信用度)によるといえます。この信用リスクを下げるため、債券の信用度を判断する目安である「格付け」が参考になります。

カントリーリスク

カントリーリスク

外国債券の場合、その発行体がある国の政治や経済が不安定となることによる影響も考慮にいれる必要があります。一般的に「カントリーリスク」といわれるもので、ある国が諸外国から融資や投資を受けている場合、その国が戦争や災害、あるいは財政破たん、外貨の枯渇などの要因によって外国への元利金の支払いが不履行になるリスクのことです。

国ごとの信用リスクを判断する材料として、カントリーリスク情報があります。カントリーリスク情報は、国内外の格付機関や調査機関等から発表されており、証券会社の窓口でも確認できます。

価格変動リスク

価格変動リスク

金利の動向によって債券価格が変動するリスクのことです。固定利付債券を満期まで持つ場合、利払い時や償還時の受取額はあらかじめ決められているので、投資収益を計算することができます。しかし、満期を持たずに途中換金する場合は、市場価格(時価)で売却することが原則ですので、売却益が出る場合もあれば売却損が出る場合もあります。

為替変動リスク

為替変動リスク

利払いや償還を外貨で行なう外貨建債の場合、為替の変動に注意が必要です。円安になれば利益が発生し、逆に円高になれば損失が発生することになります。

流動性リスク

流動性リスク

市場での取引ができなくなったり、著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりして、損失を被るリスクのこと。債券は必ずしも理論的に適正であると考えられる価格で取り引きされるとは限りません。流動性に優れた債券であれば、希望する価格で希望する量の取引が可能ですが、そうでない債券では極端な場合、売りたいときに買い手が現れないといったケースもあります。

債券取引の税金

その他の金融商品と同様に、債券取引による様々な収益にも税金がかかります。債券の種類によっても異なりますので、所有する債券の違いをよく把握しておきましょう。利子、償還差益、譲渡益にかかる税金をそれぞれ見ていきます。

利子にかかる税金

利子にかかる税金

債券の利子には、所得税15%+住民税5%の合計20%(※)の税金がかかりますが、これは源泉徴収されますので、確定申告など手続きの必要はありません。外国債券の場合は、外国でも源泉徴収されているので、外国での課税分と合わせて20%になるように課税額が調整されます。

国内で発行された世界銀行債、米州開発銀行債などの場合は、利子所得として総合課税の対象になるので、確定申告が必要になります。

※2013年1月1日~2038年12月31日の間は復興特別所得税が加算され、税率は20.315%となります。

償還差益にかかる税金

償還差益にかかる税金

債券が満期を迎えて受け取った金額が、購入額よりも多かった場合に生じる償還差益。これは雑所得として、課税対象となり確定申告が必要です。ただし、給与収入が2,000万円以下など年末調整で納税が完了する一定の給与所得者で、給与所得および退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の人は、所得税についての確定申告が不要です(住民税は申告が必要)。

発行時に18%の源泉徴収が行なわれている割引金融債の場合は、償還時の課税はありません。

※2013年1月1日~2038年12月31日の間に生じた所得については、所得税額に対して2.1%の復興特別所得税が加算されます。

譲渡益にかかる税金

譲渡益にかかる税金

債券を途中で売却して譲渡益が発生した場合は、債券の種類によって扱いが異なります。

一般的な国内利付債や外国利付債などの場合は非課税です。ただし、他の譲渡損や譲渡益との損益通算はできません。

低クーポン債やゼロクーポン債の場合は、譲渡所得として総合課税されるため、確定申告が必要です。税率は個々の所得によって異なります。保有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得、5年を超す場合は長期譲渡所得とされ、総合課税の対象となる金額の算出方法は変わります。

また、他の所得と損益通算することができますが、有価証券の継続した取引を行なっている場合は、事業所得や雑所得とみなされることがあるため、税理士や税務署に相談することが望ましいです。

新株予約権付社債の場合は、株式等の譲渡所得とみなされ、申告分離課税の対象となります。確定申告が必要ですが、証券会社の口座を源泉徴収ありの特定口座にしてある場合は不要です。

非課税制度

非課税制度

預金や債券の利子収入で生活を支える老人(65歳以上)や身体障害者、母子年金受給者のために非課税制度として特別枠が設けられています。特別枠には、少額貯蓄非課税制度(新マル優制度)と、少額公債特別非課税制度(新特別マル優)があり、新特別マル優制度は、国債と公募地方債だけに適用される非課税枠です。非課税限度額は、それぞれ350万円(合計700万円)までです。この制度を利用する際には「非課税貯蓄申告書」「特別非課税貯蓄申告書」という書類の提出が必要です。

債券広告の見方

債券広告には、募集価格や期間、利率や利払いなど債券の購入を検討する際に必要な情報が記載されています。紙面に印刷された広告を証券会社で受け取れるほか、ホームページの商品案内ページではPDFデータで同様の内容を見ることもできます。各項目をよく確認して、購入の検討に役立てましょう。

債券広告に掲載される主な項目

債券広告に掲載される主な項目

ここでは普通社債の場合を例に挙げて、紹介していきます。

銘柄名
広告の一番目立つ位置には銘柄名があり、社債であれば社名が大きく記載されています。
期間
償還日は別に記載されますが、それまでの期間が大きく記載されることが一般的です。
募集(発行)価格
「額面100円につき100円」と書いてあるのは、額面金額のとおりということで、新規発行の場合は、100円であることがほとんどです。既に出回っている既発債の場合は、市場価格つまり時価になります。
利率・利回り
利率とは額面金額に対して利息が年間いくら支払われるかの比率です。預金と同様で固定金利となっているため、満期まで利率は変わりません。利回りは実際の購入金額に対していくらの利息がつくかを表すものなので、募集価格が100円でない場合は、利率と利回りは異なる数値になります。額面金額よりも高く購入した場合には利回りが利率を下回り、安く購入した場合には上回ります。
お申込単位
50万円、100万円など、債券の銘柄によって異なります。この金額を単位として購入します。
募集期間
新発債では購入できる期間が限られています。記載されている期間内でなければ、額面金額での購入はできません。(既発債は原則としていつでも購入できます。)
受渡日
購入金額の精算日のことで、購入した場合はこの日までに入金が必要です。新発債では、銘柄ごとに受渡日があらかじめ定められています。また、既発債の場合では原則として、売買が成立してから4営業日目に金額の精算等を行ないます。
利払日
利息が支払われる日を指します。原則としては年2回ですが、銘柄によっては年1回や満期時の一括受け取りというケースもあります。外貨建債券の場合は利息も外貨で支払われることになりますので、その時の為替レートによって、円で受取る金額は変わってきます。
償還日
満期日のことで、購入した分の額面金額が戻ってきます。外貨建債券の場合は、償還金も外貨で支払われることになりますので、円で受取る場合はその時の為替レートによって金額は変動します。
格付
債券の信用力の目安となる格付(格付会社名も含む)も表記されているので、購入の参考にすると良いでしょう。
その他
「手数料など諸費用について」「投資にあたってのリスク」「投資にあたっての留意点」などの項目も記載されています。他の項目と比べると目立たない表記の場合もありますが、重要な情報も含まれていますので、こちらもしっかりと目を通しておく必要があります。
広告に記載されていない、詳細情報は目論見書で確認しましょう。

日本国債

日本国債は日本政府が発行する債券です。日本政府が元本の返済や利子の支払いを保証しているため、比較的安心して投資できる債券とされています。ここでは国債の種類や特徴などを紹介します。

日本国債とは

日本国債とは

日本国債は日本政府(国)が、必要に応じて歳入不足を補うためや社会資本の整備や拡充のために発行する債券で、「国庫債券」とも呼ばれます。国が元利を保証するため、満期を迎えると確実に投資資金が償還されるとして、日本の債券市場の中では最も信用度が高いとされている金融商品です。また、マーケットでの流通量が多いことから、換金性にも優れています。

国債は法律に基づいて発行されており、普通国債と財政投融資特別会計国債(財投債)に大別されます。

普通国債/普通国債の利払いや償還財源は主として税財源によってまかなわれます。

  • 建設国債
  • 特例国債(赤字国債)
  • 年金特例国債
  • 復興債
  • 借換債

財政投融資特別会計国債(財投債)/財政融資資金の運用財源とするために発行され、その発行収入金は財政投融資特別会計の歳入の一部となります。

日本国債の特色

日本国債の特色として、下記の4点が挙げられます。

  1. 安全性が非常に高い
  2. 流通量が非常に多い
  3. 身近な金融機関で購入可能(証券会社、銀行、郵便局、保険会社などで売買できます。)
  4. 種類が非常に豊富

償還期間が2ヵ月や3ヵ月などの国庫短期証券から30年、40年といった超長期国債まで幅広い種類があります。

また、現在の日本国債はペーパーレスとなっており、券面は発行されません。そのため、金融機関の口座に記録することで管理され、売買取引をした場合は金融機関が発行する「取引残高報告書」で確認することになります。

リターンとリスク

クーポンや償還益、売却益などのリターンは普通社債などに比べて小さくなっていますが、国が発行体であるため安全性は高くリスクは小さいとされています。ただし、長期国債の場合は固定金利の商品なので満期までに世の中の金利が上がっても、国債の金利は変わらないという、価格変動リスクが伴います。

個人向け国債

個人向け国債とは、機関投資家や法人も購入できる一般の国債とは別に、個人向けに限定された債券。満期までの期間と金利が異なる3タイプがあります。

種類
変動10年
実勢金利に応じて、半年ごとに金利が変わります。満期は10年。
固定5年
金利は満期まで変わらない固定金利制です。満期は5年。
固定3年
金利は満期まで変わらない固定金利制です。満期は3年。毎月発行されるため、購入できる機会が多いという特徴があります。(他の2種類は、7・10・1・4月の年4回発行)
特色

いずれも最低1万円から1万円単位で購入できるため、投資が初めてという人にも利用しやすい債券です。購入して一定の期間が経過すれば、中途換金も可能ですが、直近2回分の利子相当額が差し引かれるため、よほどの理由がない限り、中途換金はしないことがおすすめです。

米国国債

米国国債とはアメリカ政府が発行する債券です。信用力が高く、世界で最大の発行高と売上高を誇ります。ここではその種類や特徴、魅力について考えていきます。

米国国債とは

米国国債とは

「米国財務省証券」や「トレジャリー」とも呼ばれる米国国債は、アメリカ合衆国財務省が発行する国債(国庫債券)です。日本国債と同様に、国の財政資金不足を補うなどの目的で発行されます。アメリカ合衆国に対する信頼と信用に基づく、世界最大の発行高と売上高を誇り、為替リスクを考慮しても、投資家にとっては魅力のある金融商品となっています。また、外国政府がドル建ての外貨準備をする運用先としてもよく利用されています。

金融危機に対応する財政政策のため、2009年(平成21年)からは発行が急増。2011年(平成23年)8月にオバマ政権と議会が財政健全化性政策について合意しましたが、S&Pは「米財政の中期的な安定には不十分」だとして、米国債の長期信用格付けを最高水準の「AAA」から「AA+」に引き下げました。S&Pが米国債を格下げするのは、1941年(昭和16年)に現在の格付制度が発行して以来、初めてのことでした。

米国国債の種類

米国国債の種類

米国国債は償還までの期間によって、主に次の3種類に分けられます。

  1. T-BILL(Treasury Bill)/財務省短期証券。期間が1年未満の割引債。
  2. T-NOTE(Treasury Note)/財務省中期証券。期間が1年超10年以下の利付債。
  3. T-BOND(Treasury Bond)/期間が10年を超える利付債。

この他に、利付債の元本部分と利札部分(クーポン部分)が分離され、それぞれの部分が「ゼロクーポンの割引債」として販売される「STRIPS(ストリップ債)」、元本とクーポンが、物価指数上昇率に連動する「TIPS(インフレ連動債)」などもあります。

米国国債の特徴

米国国債の特徴

アメリカ合衆国政府が元利の支払いを保証するため、ひときわ高い信用力と流動性を誇っています。その価格や利回りの動向は世界の金融市場の指標とされ、海外投資家や外国政府などのドル資金の有力な運用先にもなっています。世界規模の金融危機や紛争などが起きた際、世界中の投資家が米国国債を購入する動きを見せます。というのも、マーケットが不安材料に支配された時、投資家が求める世界で一番安全な資産が米国国債といえるからです。

米国国債の主な保有者は、海外投資家で、全体の4割強を占めています。かつては日本の保有比率が高く、2004(平成16年)には37%を占めていましたが、2008年(平成20年)に中国に逆転されました。これは、成長著しい中国が経常黒字の拡大と元高抑制のための為替介入によって外貨準備が急拡大しており、その資金で米国国債を購入したためとみられています。近年では、日本と中国の保有額はほぼ拮抗し、逆転を繰り返しています。

発行の方式は「帳簿記載方式(Book entry form)」で、発行帳簿への記載によって所有者を証明し、券面の発行を省略しています。これは、日本の振替決済制度に相当。米国国債の取引を容易にし、流動性を高める一因となっています。

個人向け社債

企業が個人投資家に向けて発行する、個人向け社債の発行が増えています。2013年(平成25年)1~6月の発行額は1兆2885億円と前年同期に比べて6割も増加し、半期ベースでは過去最高となりました。注目を集める個人向け社債とはどのような金融商品なのか見ていきましょう。

個人向け社債とは

個人向け社債とは

企業が設備投資などの事業資金を調達するために発行する社債。そのほとんどは、機関投資家向けのもので、最低購入額は1億円程度と高額です。それに対して、個人投資家でも購入できるように小口化し、最低購入額を100万円程度にして発行したのが個人向け社債です。

個人向け社債の発行が増えていることについて、次のような理由が挙げられます。企業にとっては、金融不安などによって機関投資家が社債を購入しなくなる傾向にあるなかで、資金調達先の多様化を図ることができます。個人投資家にとっては、預貯金や国債よりも高利回りで、利回りが確定していて安全性が高いことが投資対象として魅力となっているようです。

特徴

特徴

個人向け社債の発行は不定期となっているため、同じ企業の社債をいつも同じ条件で購入できるわけではありません。また、募集期間も1~2週間程度と短いことが多いため、信用力のある大手企業の場合、すぐに売り切れてしまうこともあります。

個人向け社債の種類には、普通社債、銀行劣後債、外貨建て社債などがあります。銀行劣後債とは、銀行など金融機関が発行するもので、もし発行元が経営破たんした際、返済順位が通常の社債に劣後する代わりに、利率が高く設定されています。

リスク

リスク

比較的リスクが低いといわれていますが、やはりいくつかのリスクがありますので、それを知っておくことは必要です。

信用リスク

発行元が倒産した場合などに、社債の元本や利息が支払われなくなる場合があり、これを「信用リスク」といいます。信用リスクについて注意するには、発行元である企業の事業内容や財務状況などの情報をチェックしておくことが肝心です。目論見書や有価証券報告書などにしっかりと目を通す他、発行元が上場企業の場合は、株価にも注目しておくと良いでしょう。また、格付け機関による「格付け」も参考になります。

価格変動リスク

債券価格が市場価格の変動に影響を受けることを、「価格変動リスク」といいます。社債を中途換金する場合は、時価での売却となるため、値下がりによって売却損が発生する可能性があります。

流動性リスク

基本的には途中換金が可能ですが、市場環境が著しく悪化した場合や信用リスクが変化した場合など、社債を販売できないという可能性もあります。

参考価格の情報

参考価格の情報

社債の価格情報を知るには、証券会社へ問い合わせをするのが基本ですが、参考価格であれば日本証券業界のホームページでも確認することができます。日本証券業界では、証券会社からの報告に基づいて、売買参考統計値を毎日発表しています。これは額面5億円程度の売買の参考価格となるため、個人投資家の取引とはあまりそぐわない内容です。そこで、額面100万円程度の売買の参考となる「個人向け社債等の店頭気配情報」も発表されています。これらはあくまで参考価格であり、証券会社がこの価格での売買を約束するものではありません。

新株予約権付社債

新株予約権付社債は、一定の条件のもとで、発行会社の株式を取得できる権利がついた社債です。株価対策の一環として、2001年(平成13年)に金庫株が解禁されたのに続いて創設されました。新株予約権付社債とはどのような債券なのか、その概要を見ていきましょう。

新株予約権付社債とは

新株予約権付社債とは

新株予約権とは、あらかじめ定められた価格で発行会社の株式を取得できる権利のことで、ワラントと呼ばれます。新株予約権付社債はこの権利が付与された社債です。ワラントを行使して得られる株式数もあらかじめ決められています。

ワラントの魅力

企業にとっては、ワラントというオプションがあるため、普通社債よりも低い金利で資金を調達することができます。また、ワラントが行使される際にも、追加の資金が集まります。

投資家にとっては、株価が値上がりすれば、ワラントを取得した少額で株式購入と同じ効果が得られます。

転換社債型新株予約権付社債

転換社債型新株予約権付社債

新株予約権付社債の一種に、転換社債型新株予約権付社債(転換社債)があります。この社債は、あらかじめ定められた価格(転換価格)で、いつでも株式に転換することができます。新株予約権付社債では、新株予約権を行使するのに追加の資金が必要ですが、転換社債では追加の資金は不要です。

転換社債型新株予約権付社債の特徴

転換社債型新株予約権付社債の特徴

転換社債は、株価が転換価格を上回れば値上がりし、株価が値下がりしても債券としての価値が下値を支えるため、株式より値下がりするリスクが少なくなっています。利回りも一般的に、株式の配当利回りより高く、日割りで利息がつくという点も魅力です。

また、転換社債は、発行時に定められた条件でいつでも株式に転換できますし、債券として利息を受け取り、満期を迎えたら額面で償還することもできます。株式に転換できるという性格から、クーポンは固定利付債より低く設定されています。転換社債は、債券としての一面と株式としての一面を併せ持っているといえます。

転換社債型新株予約権付社債の魅力

転換社債型新株予約権付社債の魅力

転換社債を保有している発行元の株価が上がった時、投資家には2つの選択肢があります。

  1. 転換社債としてマーケットで売却する。
  2. 株式に転換してマーケットで売却する。

どちらを選択すると有利かは、転換価格や株価から計算して判断します。

仮に転換価格が500円/株価が600円/転換社債の保有数が100万円分とします。

の場合、転換社債の値段(パリティ)を次のような計算方法で算出します。

パリティ=株式の時価÷転換価格

したがって、600÷500=1.2=120%で、120円がこの転換価格のパリティとなり、少なくとも120万円前後でこの転換社債が売れることになります。これに加えて、マーケットでは、株価値上がりへの将来の期待から、さらに上積みが見込まれます。これをプレミアムと呼んでいます。

次に②の場合、100万円の転換社債が何株の株式に転換されるかを計算します。転換株数=額面÷転換価格の計算式から、1,000,000÷500=2,000で2,000株となります。この株数に時価をかければ、マーケットで売却した時の金額が計算できます。2,000×600=1,200,000円となります。したがって、プレミアムの分だけ、転換社債のまま売却した方が有利だと予想されます。

このように転換社債は、株価の状況をみながら、債券として保有、債券として売却、株式に転換など、より有利な方法を使い分けることができます。

仕組債

仕組債とは、一般の債権とは異なる特別な仕組みを持った債券です。1980年(昭和55年)頃から普及し始めたもので、当初は法人向けに発行されていましたが、最近では個人向けにも発行されています。代表的な仕組債を挙げながら、その特徴などを紹介していきます。

仕組債とは

仕組債とは

仕組債とは、普通の債権とは異なり、スワップやオプションなど、ハイリスク・ハイリターンのデリバティブ(金融派生商品)を使って、投資家や発行者のニーズに合うような仕組みを内蔵した債券です。満期やクーポン、償還金などを比較的自由に設定することができます。

以前は、機関投資家向けのオーダーメイドタイプが主流でしたが、最近は個人投資家向けに最低購入額を100万円程度に抑え、株式・為替・金利などを絡めた既成商品も販売されています。

スワップとは

金利(固定金利と変動金利)や通貨(円と外貨)を交換することをいいます。スワップを使うことで、金利が低下した時に利子が増加したり、金利が上昇した時に利息が減少したりという仕組みを作ることもできます。

オプションとは

ある商品をあらかじめ約束した価格で、将来の一定期間内に売買できる権利のことをいいます。この権利があると、自分の好きなときに売買できるため、買い手にとっては好都合です。

仕組債の構造

仕組債の構造

仕組債は主に、規制の少ないユーロ市場で発行され、日本国内で外国債券として販売されています。海外金融機関などの発行者の他、投資家ニーズを把握して仕組債組成の調整をするアレンジャー、証券会社などの販売会社、デリバティブ取引を行なうスワップハウスなどが関わっています。

仕組債の種類

仕組債の種類

デリバティブを活用することで自由な設計ができるため、さまざまな種類があります。代表的な種類をいくつか見ていきましょう。

ステップアップ債

満期までのキャッシュフローを調整するもので、当初のクーポンは市場の金利より低いですが、一定の期間を越えると高くなっていく設定です。これとは逆に、一定期間後にクーポンが下がるステップダウン債もあります。

日経平均連動債(日経リンク債)

償還元本やクーポンが、株価や金利、為替などインデックスに連動して変化するインデックス債の一種です。あらかじめ指定した日経平均株価の水準によって、利率や償還価格が決定します。

他社株転換社債(EB債)

個別の株式に日経リンク債と同じような仕組みのオプションをつけた、オプション付随型の仕組債です。償還日までの株価の変動によって、満期日に償還金が支払われる場合と、債券の発行者とは無関係の会社の株式が発行される場合とがあります。

仕組債特有のリスク

仕組債特有のリスク

国債や預金に比べると、かなり高い利回りを購入時に予測することができる仕組債ですが、さまざまなリスクも伴いますので、事前に十分確認した上で、投資を行なうことが大切です。主なリスクとして次のようなものが挙げられます。

満期保有を前提に設計されている商品のため、途中換金が難しいです。換金出来ても、元本を大きく下回る可能性があります。また、商品の仕組みが複雑なため、利率が変わる条件や元本割れの可能性などを理解するのも難解です。購入前に目論見書などをよく読んで、理解しておくこと必要があります。

債券投資の進め方 ①証券会社の選び方

債券投資を始めるには、まず証券会社に口座を開設することが第一歩です。そのためには、適した証券会社を選ぶ必要があります。債券投資をスムーズに進めるため、自分に合った証券会社を見つけることはとても重要です。最近の証券会社は、投資家に利用してもらうためにあらゆるサービスを用意しています。ここでは、証券会社を選ぶ際に注目するべき点をご紹介します。

債券投資を始めるなら証券会社を選ぼう

債券投資を始めるなら証券会社を選ぼう

債券を購入するには、債券を取り扱っている金融機関を通じて購入することになります。国債をはじめとした公共債に関しては、証券会社や銀行(ゆうちょ銀行も含む)、信用金庫、信用組合、保険会社などで取り扱っていますが、事業債(社債)や外債、仕組債などは原則として証券会社でしか取り扱っていません。取扱量やサポートの充実度などを考えても、債券投資を始めるなら証券会社を選ぶ方が良いでしょう。

大手証券会社を選ぶメリット

大手証券会社を選ぶメリット

大手証券会社は規模が大きいことから、流通量が圧倒的に優れています。プライマリー(新発)の債券、つまり新規に新しく発行される債券を多く取り扱っているところもポイントです。プライマリーの債券に投資をしたいのであれば、大手証券会社を選ぶのが良いでしょう。

既発の社債などの商品が豊富

大手証券会社では、国内で売買される国内企業の社債や、地方自治体の地方債、国債、外国企業や外国政府の債券など、国内外の債券を様々に取り扱っています。一方、ネット証券で取り扱う商品は限られてしまいます。

大口債券の売買が可能

大手証券会社では、スケールメリット(規模を大きくすることにより得られる効果)を生かし、大口債券などを購入することができます。これは、ばら売りされている債券をひとまとめで取引するようなものです。かかるコストや手間が通常よりも省けるため、一般的には投資家へのリターンも高く設定されるようになっています。ただし、投資額も大きくなり、一口あたり数千万円程度が必要とされています。

投資の幅が広がる

大手証券会社では、高度な金融技術を生かし、リンク債やFB債といった仕組債のような、一般には公開されない債券も取り扱っています。仕組債はリスクも高くなってきますが、投資の幅が広がるといった点ではメリットにもなります。

ネット証券を選ぶメリット

ネット証券を選ぶメリット

近年では、ネット証券における債券発行も増えています。発行条件やサービスなども優れているものが増えており、一概に大手証券会社が優れているとはいえなくなっています。手数料で比較すれば、ネット証券の方が大手証券会社に比べて安く設定されているのが一般的です。ネット証券も視野に入れて、しっかりと比較し、自分に合った証券会社を選びましょう。

証券会社選びのポイント

証券会社選びのポイント

債券は株とは異なり、すべての証券会社で同等に扱われるものではありません。取引を行なった証券会社のみで販売され、独占販売のような形をとるのが一般的です。そういったことからも、どこの証券会社を選ぶかはその後の取り引きに非常に関わってきます。

債券投資を進める上で証券会社を選ぶ場合、債券の取り扱い数量と種類が極めて重要な比較ポイントといえます。債券の取り扱いが少ない証券会社では、債券投資を進めるのにあまり適しません。また、債券投資関連のサービスが充実しているかどうかも、比較する際に参考にすると良いでしょう。

債券投資の進め方 ②証券総合口座を開設

国債をはじめとした公共債については証券会社や銀行などで取り扱いができますが、事業債や外債、仕組債などは原則として証券会社のみで取り扱いをしています。個人の投資家が債券投資を進めるにあたって、まずは証券会社に総合口座の開設をしましょう。開設すると、すべての取り引きがひとつの口座でできます。投資家が預けた資金は自動的にMRF(マネー・リザーブ・ファンド)で運用されます。

証券総合口座とは?

証券総合口座とは?

証券総合口座とは、証券取引における売買代金の受け渡しなどができる口座です。以前は、売買ごとに証券会社への送金・証券会社からの振り込みが必要でしたが、1997年(平成9年)の金融ビッグバン以降は証券総合口座が活用されています。

MRFとは?
証券総合口座では、入金した資金はMRF(マネー・リザーブ・ファンド)という安全性が高い債券(国債、地方債、公社債など)の運用に投資されます。そのため普通預金に預けるよりも少し高めの利子が付きます。元本保証ではありませんが、現在まで元本割れしたことはありません。MRFを購入したくない場合は、証券口座の開設時に申請することができます。もちろん、資金はいつでも手数料なしで引き出すことが可能です。
証券総合口座でできること
証券総合口座のサービスは証券会社によって違いますが、株式や債券の購入・売却代金の受け払いに対応する他にも、様々な機能を持っていることがほとんどです。
公共料金の引き落とし、給与の振込みなどの機能を持っている以外にも、金融機関のATMやCDで入出金ができるキャッシュカードの発行、クレジットカード代金の引き落とし、取り引きに応じたポイントサービスが付くものもあります。

証券総合口座の仕組み

証券総合口座の仕組み

証券総合口座の開設、入金から取り引き、出金、取引報告書の郵送までの仕組みをご紹介します

証券総合口座を開設
口座開設資料を請求すると、資料が郵送されてきます。必要事項を記入、押印して本人確認書類と返送すれば口座が開設されます。資料請求の方法は、電話やFAX、オンラインなどがあります。オンラインでの申し込みの場合は、本人確認書類はアップロードにより提出できます。

また、書類を証券会社まで持参すればその日のうちに口座を開設できることもあります。

入金
審査が終わり口座開設が完了すると、証券会社から口座番号や暗証番号、オンラインの場合はIDやパスワードが記載された書類が届きます。口座に投資資金を振り込めば、いよいよ取り引きが開始できます。入金は銀行窓口やATMからの振り込みの他、インターネットバイキングでパソコンや携帯電話から入金することもできます。
有価証券の売買
債券の購入代金や売却代金は、自動的にMRFが解約されて充当されます。また、売却代金や金利などで入金があった場合は自動的にMRFを買い付けます。
出金
出金する場合は、自動的にMRFが解約されます。解約時の手数料はありません。
債券の元利金の受け取り
債券の元利金は、証券総合口座で受け取りが可能です。
取引報告書が届く
取引報告書(取引残高報告書)が、定期的に郵送されてきます。また、インターネットの口座管理画面でも確認できます。

債券投資の進め方 ③債券の注文

債券投資を実際に進める上で、債券の「注文」という工程があります。ここでは、債券の注文方法をはじめ、運用方法や必要な費用について詳しくご紹介します。

取引所取引と店頭取引

取引所取引と店頭取引

債券投資の取引方法には、証券取引所で行なわれる「取引所取引」と、取引所を通さずに証券会社と投資家の相対(あいたい)によって取引を行なう「店頭取引」の2つがあります。債券投資の多くは店頭取引で行なわれています。店頭取引は相対取引のため、取引する証券会社によって取引価格が異なることがあります。また、店頭取引を希望しても、証券会社ですべての銘柄を売買できるわけではないため、希望する銘柄が売買可能かどうか、証券会社へ問い合わせましょう。

債券投資の運用方法

債券投資の運用方法

債券投資では、新発債を購入するのか、それとも既発債を購入するのか、また、満期まで保有するのか、それとも途中で売却するのか、様々な運用方法が考えられます。債券投資は、保有する期間によって利回りが変化します。また、途中で売却する場合は価格変動リスクが伴いますので、注意して運用しなければなりません。まずは投資目的を決めて、それに合った条件の債券を探すことをおすすめします。

新発債

新発債とは、その名の通り、新規に発行される債券のことです。発行前に一定の募集期間があり、その間に申し込んで購入します。一般的に、購入価格などの条件はあらかじめ決まっているので、投資家の目的に合った商品を選ぶことができます。新発債の発行情報は、証券会社の店頭やホームページなどで確認しましょう。ただし、募集期間中であっても、人気が高いものは早々と売り切れてしまう可能性もあります。

既発債

既発債とは、すでに発行された債券のことをいい、主に証券会社で取扱っています。様々な既発債が流通しており、自分の希望に合ったものを探して購入します。新発債に比べて品ぞろえが多く、選択の幅が広い債券です。

債券注文の流れ

債券注文の流れ

債券を注文するまでの流れをご説明します。

取扱い債券を確認
国債以外は通常、債券は定期的に発行されることはありません。また、証券会社によって取り扱う銘柄は異なります。債券を購入する際は、どのような債券を取り扱っているのかを証券会社の店頭で問い合わせる他、ホームページなどの募集広告で確認しましょう。
目論見書を確認
一般的に、新発債には目論見書があります(日本の国債などは目論見書のないものもあります)。目論見書には、債券の申込期間や払込期日といった購入手続きに関する情報や、債券の利率、満期日などが詳しく記載されています。商品を購入することを決めたら、事前に必ず確認しておきましょう。
注文・入金
新発債の場合は、あらかじめ決められた発行価格で購入し、決められた期間までに入金します。一方、既発債は、その時の市場価格で購入することになります。

債券取引に必要な費用

債券取引に必要な費用

取引所取引で売買する場合、取引価格の他に必要な費用として、売買委託手数料とそれに対する消費税がかかります。店頭取引の場合は、取引に必要なコストが取引価格に含まれているため、手数料は別途かかりません。また、取引所取引と店頭取引ともに、債券の売買には経過利子の受け払い(買付時に支払い、売付時に受け取れます)が必要になります。

債券投資の進め方 ④利息の受け取り、満期時の償還

債券投資の収益には、「利息」「償還差益」「売却益」の3つがあります。ここでは、利息の受け取りと、満期を迎えた際の償還についてご紹介します。

債券の利息の受取

債券の利息の受け取り

債券の利息は、通常の債券では半年に一度受け取ることができます。例えば、利率が年2%という債券の場合、年2回、半年ごとに額面の1%が支払われることになります。なお、利息の計算は、投資した金額ではなく、「額面」がベースとなるため、注意が必要です。また、割引債や転換社債など一部の債券は利子を出さないタイプの債券もあります。

利付債と割引債

利付債と割引債

債券の種類は様々にありますが、利息の受取り方という点で分けると、「利付債」と「割引債」という2つの種類に分けられます。

利付債
利付債とは、その名の通り「利子が付く債券」です。満期を迎えるまでの間、定期的に利子を受け取ることができます。国内債券のほとんどは、年2回、半年ごとに受け取れます。一般的に、証券会社のMRF(マネー・リザーブ・ファンド)が決済用口座として使われ、振り込まれます。
また、利子を将来の資産形成などに役立てようと考える場合、利子の運用方法には注意が必要です。投資信託であれば分配金を再投資できますが、債券の利子は受取時点のマーケット環境に応じた再投資対象を考えなければなりません。
割引債
割引債とは、額面から利子相当分を差し引いた価格で発行され、満期に額面で償還される債券のことです。額面金額と発行価格の差額が、実質的な利息分となります。例えば、額面金額が100万円の割引債が96万円で発行されたとします。差額の4万円が運用成果といって利子に相当します。
利付債にはクーポンが付いていて、償還日まで定期的に利息が付きますが、割引債には実質的に利息は付きますが、クーポンがないことから「ゼロクーポン債」と呼ばれることがあります。つまり、運用期間中に利払いがないため、利子の運用について考えずに資産形成が可能です。満期まで再投資を考える必要がなく、複利運用効果を期待できるのも割引債の魅力といえます。割引債は、割引国債、割引金融債、政府短期証券などで発行されます。

満期時の償還

満期時の償還

債券投資とは、お金を貸すということです。つまり、貸したものは時期が来れば、返してもらうことになります。債券に投資をした場合、あらかじめ設定した「満期」を迎えると投資した金額が自動的に償還されます。例えば、満期が10年の債券であれば、投資したお金は10年後に戻ってくるということです。

通常、債券はすべて100円の額面で発行され、満期日を迎えると額面金額の100円が償還されます。つまり、投資額がそのまま戻ってくるということになります。ただし、一部の債券では、購入金額が額面よりも上回ったり、下回ったりする場合もあります。また、発行時点ではなく途中で購入した場合も、額面とは異なる金額になることがあります。そのため、投資した金額が戻ってくるわけではなく、正確には額面金額で戻ってくるということです。債券の購入価格と償還時の額面金額との差額がプラスになれば、その分が利益となります。

また、通常の利付債の場合、半年に一度のペースで決められた利息(クーポン)が支払われます。 基本的に、債券の満期までの長さと金利の高さは比例し、満期までの期間が短い債券は金利が低く、期間が長い債券の金利は高くなります。

売却益とは

売却益とは

売却益とは、債券を満期まで待たずに、途中で売却したときに得られる利益のことをいいます。世の中の金利水準が下がって債券の価格が上昇した場合に、売却益を得られることがあります。逆に、債券の価格が下がってしまうと、売却損が発生します。

債券投資の進め方 ⑤債券相場の変動を見る

債券相場の変動を見る場合に、注意しなければいけないことは、債券相場は現在の金利水準の変化を反映するのではなく、今後の変化予想を元に形成されるということです。例えば、今後金利が下がると予想した投資家が、債券の利回りも低下すると考えて債券を購入するといった投資行動をとります。つまり、債券相場の変動は、市場における金利などに対する予想の変化が、債券の需給に反映されて引き起こされるといえます。

また、債券の価格と金利の間には、「債券価格が上がれば、金利が下がる」「債券価格が下がれば、金利が上がる」という関係があります。このことは債券相場を理解するためにとても重要です。

債券相場を動かす要因

債券相場を動かす要因

債券相場の変動には様々な要因があります。ここではいくつか代表的なものをご紹介します。

景気循環と金利変動

景気循環と金利変動

金利は景気と密接な関係にあります。景気循環と金利変動は、多少のズレはあったとしても、概ね連動した動きをみせます。通常、景気が良くなると金利が上がり、景気が悪くなれば金利も低下傾向となります。これには金融政策と資金需給の要因が関わっているとされています。

まず、金融政策については、景気が改善する局面で景気過熱やインフレが懸念され、金融引き締め対策がとられて金利がアップします。景気後退局面では経済成長の維持や雇用の安定を課題とし、景気を刺激するために金利が下げられます。

次に需給要因については、景気が良いと企業は設備投資や在庫投資を増やし、資金調達のために銀行借入や社債の発行を行ないます。そうすると、金利上昇に圧力がかかります。不況の場合、逆に企業が資金調達を極力抑えようとし、一方で銀行や機関投資家は資金を貸し出しに回せないため、債券市場での運用を増やします。よって金利に低下圧力がかかります。

このように、金利の変動は景気循環と深く結びついています。つまり、景気循環が正確に把握できれば、金利の動きを読めるようになるというわけです。

債券価格と株価は負の相関関係

一般的に、「債券価格が上昇すると株価は下落する」、逆に「債券価格が下落すると株価は上昇する」ということがいわれます。

その理由のひとつは、景気循環と金利変動が関わっています。景気が良い場合、当然株価は上がります。景気上昇により金融引き締め(金利アップ)が行なわれるため、相対的に魅力がなくなった既発債券の価格は低下し、債券価格は下落します。逆に景気が悪くなった場合は、金融緩和政策(金利ダウン)が行なわれ、相対的に既発債券の価値が上がります。したがって、債券価格の上昇につながります。

もうひとつの要因は、投資家のリスクに対する感覚の変化が関わっています。例えば、株価が下がると、株の相対的な運用リターンが低下します。相対的に固定の利回りで運用できる債券の魅力が上がり、リスク回避の流れが強まることで「株が売られ、債券が多く買われる」ということになります。したがって、債券価格の上昇が起き、金利は下落。また、株価が上がると、積極的にリスクを取りに行く投資家が多く、「債券が売られ、株が多く買われる」ということになり、債券価格の下降とともに、金利が上昇するという仕組みです。

物価と金利

物価と金利

物価も債券相場に大きな影響があります。かつてオイルショックによって物価が急騰したときは、インフレ鎮静化のための金融引き締め政策が実施され、債券の利回りは上昇しました。その後、物価が鎮静化すると金融緩和政策により、債券の利回りは低下しました。

海外要因

海外要因

債券相場は、海外金利の影響を強く受ける傾向にあります。例えば、米国金利が上昇して、日本との金利差が大きくなると、投資家たちは一般的に、利回りの高い米国債券へ積極的に投資するようになるため、国内の債券需給が悪化してしまいます。そして、相場は下落(金利は上昇)する可能性が高まります。

為替市場の影響

為替市場の影響

為替相場は、国の金融政策に影響を及ぼすとともに、債券相場と密接に関わりがあります。円高局面では、国内の金利は低下し、債券の需給が好転する傾向にあり、円安局面では逆の動きになりやすいといえます。